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【一般民事】小学生の息子が、主人のスマートフォンでゲームをダウンロードして遊んでいたのですが、課金アイテムを次々に購入して、1か月で30万円も使ってしまいました。クレジッ

2013. 12. 22

【Q.質問】小学生の息子が、主人のスマートフォンでゲームをダウンロードして遊んでいたのですが、課金アイテムを次々に購入して、1か月で30万円も使ってしまいました。クレジットカード会社からの請求を拒むことはできますか。また、既にクレジットカード会社に払ってしまった場合、ゲームの運営会社からお金を返してもらうことはできますか。


【A.回答】本件のような事案に関しては、実務においてもまだ議論が進んでおらず、結論が出ていないのが現状です。しかしながら、未成年者取り消しを主張することにより、ゲームの運営会社に対して、購入代金の全部または一部の返還を請求できる可能性があります。なお、クレジットカード会社からの請求は、利用内容の如何を問わず、基本的には拒むことはできません。


【解説】未成年者が親権者の同意を得ずに行った法律行為は、取り消すことができるのが原則です(民法第5条2項)。本件では、息子さんは未成年者ですので、親権者であるご両親の同意を得ずに行った法律行為は、取り消すことができるのが原則となります。

 しかしながら、未成年者が「詐術」を用いることにより、相手方に成年者であると信じさせた場合には、取り消すことができなくなってしまいます(民法第21条)。具体例としては、未成年者が、酒屋で「20歳以上です」と嘘をついてビールを購入すると、「詐術」を用いたとして、これを取り消すことができなくなってしまいます。

 この点、課金アイテムを購入できるスマートフォンゲームの大半は、課金アイテムを購入するに際して、いわゆる「年齢認証」を行っています(「20歳以上ですか?」という問いに、「はい」もしくは「いいえ」のボタンを選択することで答える類ものです)。本件のような事案では、こうした「年齢認証」の画面において「はい」というボタンを押したことが、「詐術」を用いたことに該当するのではないかということが一番の問題となるのです。

 では、こうした「年齢認証」の画面において「はい」というボタンを押したことが、「詐術」を用いたことに該当するのでしょうか。この点に関しては、実務においても議論が進んでおらず、結論が出ていないのが現状です。こうした問題が顕在化したのは最近のことであるうえ、購入金額が比較的少額である場合が多いため、泣き寝入りしてしまうケースが多いことが、議論の進んでいない一つの原因であると思われます。

 しかしながら、だからと言って必ずしも泣き寝入りをする必要はありません。未成年者の年齢、ゲームの運営会社の年齢認証の方法・程度、課金アイテムの購入を積極的に働きかけたか否かなどによっては、「詐術」を用いたことに該当しないと考える余地もあると言えます。言い換えれば、ゲームの運営会社側に何らかの落ち度があれば、未成年者取り消しが認められ、購入代金の全部または一部の返還を請求できる可能性があります。

 お悩みの方は、是非一度専門の弁護士にご相談ください。