よくあるご質問

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質問

従業員の賃金をカットしたいのですが、どのようにすれば賃金をカットできますか。

回答

賃金は労働者の労働条件の中でもっとも重要な労働条件であるので、労働者の同意を得なければ賃金のカットをすることは原則としてできません。

ただ、同意を得なければ全く認められないかと言われれば必ずしもそうではなく、就業規則の変更による方法(複数の労働者の賃金カット)や、減給の方法(個別の賃金カット)によって認められる余地があります。

前者については、労契法10条に定めがあり、就業規則を周知させていることを前提に、就業規則の変更が、労働者の受ける不利益の程度、労働条件の変更の必要性、変更後の就業規則の内容の相当性、労働組合等との交渉の状況その他の事情に照らして合理的なものであると言えるときに賃金をカットできます。

後者については、減給が就業規則などにあらかじめ定められており、当該減給措置が違法な差別や権利濫用に当たらないような場合に認められる可能性があります。減給措置がなされるケースとしては、職務や職位の変更に伴う場合と、年棒制など能力や成果の評価に基づいて(職務や職位は変更されないまま)賃金が減額される場合があります。

質問

賃金カットをするには他には手段はないのですか。

回答

実質的な意味で賃金をカットする方法としては、①残業規制、②ベア、定昇の停止、③賞与の額の調整があります。

まず①については、法律上労働者には残業する権利はないので、残業をせず帰宅を促すことによって総支給額を減らすことができます。ただし、残業をすることがやむを得ないにもかかわらずそれを認めないという措置は違法であり、割増賃金のみならず、付加金をも支払わなければならない場合もあり、更にいえば刑事告発の例もありますので、注意が必要です。なお、就業規則等に残業保障等の規定がある場合には、別途考慮が必要です。

②については、ベアや定昇については、就業規則等に定めがなければ使用者の裁量により自由に行うことができ、仮に定めがある場合であっても、賃金の減額と比べて労働者の不利益性は低いと考えられますので、賃金カットが認められにくいような場合でもベア、定昇の停止は認められる余地があります。

最後に、③についてですが、法律上賞与の支払は義務ではないので、就業規則等に定めがない限りは、使用者の裁量によって不支給とすることが可能です。

質問

始業・終業時の着替え時間についても賃金を支払う必要がありますか。

回答

賃金を支払う必要があるのは費やした時間が労働時間に該当する場合です。そして、どのような時間が労働時間に当たるかは、一般的には労働者が使用者の指揮命令下にあると客観的に評価できるか否かによって判断されます。

始業・終業時の着替え時間について労働時間に該当するかはケースバイケースであり、裁判例上は、労働時間であることを肯定した事例と否定した事例の両方が存在します。

指揮命令下にあるかどうかは、義務付け(強制の程度)、業務性の有無(業務との関連性)、時間的・場所的拘束性の有無など様々な要素を個別のケースごとに考慮して判断されるため、具体的な事案でどう判断されるかについては、専門家に相談されることをお勧めしますが、抽象的に言えば、事業所内で(場所的拘束)、朝礼の開始5分前までに(時間的拘束)、仕事着(業務関連性)への着替えをすることを義務付けている(強制の程度)ような場合には、労働時間に当たると言いやすくなります。

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