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花粉症の脱感作療法の際にアレルギーショックとなった事を見逃した事例

事案

50代女性が近隣のクリニックで、スギ花粉減感作療法の為にスギ花粉を皮下注射した後、本来30分の経過観察が必要なのにもかかわらず、注射を行った看護師は、注射後すぐに患者を帰宅させた所、患者は、帰宅中地下鉄の駅で嘔吐し、意識を失って救急搬送されました。救急搬送先で、アレルギーによるショックと診断され、治療を受けた結果一命をとりとめました。

事務所の対応

裁判では、被告である医師は、①そもそもアレルギーによるショックではない。②仮にショックでも治癒しており損害はない。と主張しました。当事務所では、医師・医学博士である弁護士が①については診療録、医学文献をもとに客観的に反論するとともに、②についても精神的損害、今後ショックに備える事の費用を立証し和解となりました。

解説

医療訴訟においては、重い後遺障害が残った場合に損害賠償額が高額となり、良い事ではありますが、その疾患が治癒すると、医療ミスがあっても賠償額は小さくなります。本事案では、アレルギーによるショックそれ自体は対処され特段の後遺症が残らないものでしたが、これによる精神的損害と、今後アレルギーに備えなければならない費用の賠償を得る事で、患者さんにとって納得のできる和解となりました。

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