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Answer

認知症の70代女性が病院で紙おむつを誤嚥し高次脳機能障害を呈した事例

事案

認知症で入院していた70代の女性が自らの紙おむつを誤食・誤嚥して気管につまらせて心肺停止状態となり、心肺蘇生を行ったものの低酸素脳症で高次脳機能障害を来し、その後死亡した。

事務所の対応

事実関係に争いはなく、医療機関側が、紙おむつの誤食・誤嚥を予防する十分な措置を講じていたか否かが争われました。当事務所では、医師・医学博士でもある弁護士が、医療のみならず介護の専門文献も調査し、介護の専門家の意見書を提出し、簡易な介護器具を用いる事で誤食・誤飲の予防は可能であったし、それが現在の介護現場の主流である事を立証し、1,000万円を超える和解となりました。
和解条項においては、本訴訟・和解は、担当した医師・医療機関の責任追及ではなく、あくまでより良い医療・介護の実現の為のものである旨の条項を、当事務所の医師・医学博士でもある弁護士の提案により入れました。

解説

この事案は入院中でしたが、介護施設等でも起こりうる事故でした。介護は、新たな医療(介護)過誤・事故の現場であると言え、医療過誤(介護)・事故を扱う弁護士は、介護にも精通している必要があります。
また、医療訴訟においては、「医療側は一生懸命やっている。」「その様な判断がなされたら現場は回らない。」という意見が被告である医師・医療機関から比較的多く出されます。患者側は患者側として正当な主張は毅然として行うべきですが、和解による解決を希求する場合は、そういった医療側の主張に配慮することもまた必要であると考えられます。

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